七沢塾~カリスマ講師直伝連載コラム 後半〜

今年の医学部受験秘話

今年の医学部受験を振り返って感じたことの 一つに、まともな受験して難関校に合格するのは極めて難しく、巷でよく言われるように国公立私立を問わず上位校に 合格するのは東大に合格するのとほぼ同じくらいの学力を要するというのが本当であることだ。一方、医学部受験には様々 な方法があり、うまくその方法を利用すれば比較的容易に難関医学部に合格することも可能であることもわかってきた。 一つが推薦入試とAO入試。そしてもう一つが、センター利用(特に地域枠入試)だ。今年指導した生徒の中に、 九州福岡の出身の女子がいたが、彼女は推薦で女子医大を不合格、その後一般入試では私立医学部の全てに失敗したのだが、 センター利用で出願した愛知医科大、昭和大学に正規合格、見事にリベンジを果たした。彼女のセンター試験の結果はなんと80%で、 一般的には医学部合格には程遠い成績であったにもかかわらず、である。

これは、現役で、出身地が九州という ことでの地域枠受験だからこそ可能になったのだ。昨年も東京の豊島ヶ岡女子の現役の女子生徒が、センター試験85%で、 昭和大学の正規合格を勝ち取っている。難関の昭和大学攻略法の穴と言ってもよいだろう。愛知医科大や藤田保健衛生大も同様の レベルである。他に杏林大学、獨協医科大学や帝京大学はセンター利用の受験が可能でありながら国語や社会を必要としない (ただし得点率は90%近く必要)。推薦試験でも川崎医科大や岩手医科大の地域枠推薦試験のハードルはかなり低い。 など、難化傾向の続く医学部入試であっても推薦やAO、地域枠をうまく活用することで偏差値ではとても届かない大学に 合格することも可能となる。

さて、では既に浪人が確定して、推薦を受けるにも内申点が足りないとか、 地方大学に行くのもできれば避けたいと思っている受験生はどうすればよいのだろうか。やはり学力を上げてまともに闘う しかない。やはりそうかと諦めず先を読んで欲しい。医学部入試は大変だが、諦めずにやれば可能性は高まる。そしてその方法もあるのだ。



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【次回予告】
次回は、「一般受験の成功例の1年間の指導とその勝因を探る。」
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【バックナンバー】

第1回 医学部人気の過熱ぶり
第2回 子弟を医学部に行かせる方法はあるのか?
第3回 学習塾を選ぶための条件パートⅠ
第4回 学習塾を選ぶための条件パートⅡ
第5回 学習塾を選ぶための条件パートⅢ
第6回 医学部進学のために中高一貫校は有利なのか?PartⅠ
第7回 医学部進学のために中高一貫校は有利なのか?PartⅡ
第8回 医学部志望動機を高めるために PartⅠ
第9回 医学部志望動機を高めるために PartⅡ
第10回 医学部志望動機を高めるために PartⅢ
第11回 今年度医学部受験報告!
第12回 一般受験の成功例の1年間の指導とその勝因を探ってみたい。
第13回 医学部合格のために ― 他是不吾 更待何時
第14回 医学部合格のために ― 他是不吾 更待何時 第3項目
第15回 医学部合格のために ― 他是不吾 更待何時 第4項目
第16回 医学部合格のために ― 他是不吾 更待何時 第5項目
第17回 震災、津波のあと 2011年6月29日更新
第18回 お医者さんになろうPartⅠ ~医学部に入るためには~
第19回 お医者さんになろうPartⅡ ~医学部に行くにはいくらかかるの?~
第20回 お医者さんになろうPartⅢ ~医学部に入ってから~

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