福岡県博多市で11日に発生した医院火災を受けて、全国各地の消防で医療機関への立入検査を行う動きが活発化している。事故後の同11日には大阪市消防局が、翌12日には福岡市消防局が緊急立ち入り検査を開始。さらに東北地方などにもこの動きが拡がっている。
(参照:KSHS福岡主催、「第26回スモールミーティング &ぷち・レクチャー」開催)
11日に安部整形外科(福岡市博多区)で発生した火災は、入院患者ら10人の犠牲者を出す悲劇となった。この火災では20年間以上も点検されずに放置されていた防火扉の機能不全が被害を拡大したと見られており、引き続き事故原因の究明が急がれている。
そのような中、各地の消防局で医療機関への緊急立入検査を行う動きが拡がっている。事故当日の11日にはいちはやく大阪市消防局が、また翌12日には事件の発生した福岡市消防局が、それぞれ病院や入院施設のある診療所に対する検査を開始。15日には秋田県でも立入検査が始められたことが確認されている。各地の消防では防火扉の管理、夜間当直態勢、屋内消火栓設備等について確認を行い、同様の被害を防止する構えだ。