血液内科から見えた、
“専門だけでは足りない”現場わたしのキャリア編集室
― 女性医師の働き方ラジオ ―
女性医局では、このたびポッドキャスト『わたしのキャリア編集室 ― 女性医師の働き方ラジオ ―』をスタートしました。
この番組では、女性医師の先生方をお迎えし、キャリアや人生の転機、働き方について、リアルなお話を伺っていきます。DJはTARA・恵。今回は、血液内科を専門とし、その後は一般内科の経験も重ね、現在は子育てを中心に生活を送られているさくらさんにお話を伺いました。
専門を深める中で感じた迷い、そして現場で求められた“幅広く診る力”とは。まず第1回では、血液内科を選んだ背景と、大学病院・医局派遣先で見えてきた葛藤についてご紹介します。
まず、これまでのご専門とキャリアについて教えてください。
私は血液内科ですが、一応、内科全般ということにはなっています。大学を卒業して、そのまま大学の血液内科に入局しました。5〜6年ほど在籍して、その間は毎年、医局の派遣でいろいろな病院を回っていました。その後、関東の病院に転職しました。
最初の医局での勤務は、かなり忙しかったのでしょうか。
そうですね。まだ今のような臨床研修制度がなかったので、大学にいる間は血液内科に集中できたんです。ただ、そのぶん外の病院に出ると、今度は内科全般を診ることが多くて。当直も、全科当直のような形で、軽い外科の患者さんを診ることもありました。その中で、「本当に血液内科だけでいいのか」という不安が出てきました。
血液内科ならではの難しさもあったのでしょうか。
血液内科を直接受診される方って、実は限られているんです。いろいろ調べた上で、「これは血液内科の領域だな」となって初めて来られることが多いんですよね。少し言い方は乱暴かもしれませんが、外の病院では、消化管出血や胃がんは消化器が診るし、心筋梗塞は循環器が診る。そうすると、それ以外のものは広く内科が診ることになる。大学では血液内科にいても、外に出ると「何でも内科」という感覚がありました。
専門性と、総合的に診る力。その両方が必要だったんですね。
そうなんです。何でも診られなければいけない。でも、そのための知識や経験が十分かというと、そうではない。そこにずっとジレンマがありました。血液内科って、「つぶしが利かない」と言われることもあるんです。若い頃は、内視鏡もできないし、カテーテルもできないし、骨髄穿刺ができるくらいだろう、みたいに言われることもあって。でも外に出たら、何でも内科として診なければいけない。そのギャップはかなり大きかったですね。
その後、関東の病院ではどんな経験をされましたか。
関東に出てからは、一般内科として、より幅広く診る経験をしました。消化器を数か月、循環器を数か月、腎臓を数か月……というように回らせてもらって、今の臨床研修制度の先生方が卒業後すぐに経験するような内容を、自分はその時期に改めて学ばせてもらった感覚です。
今回は、血液内科を専門に歩み始めたさくらさんが、大学病院や派遣先での経験を通して、専門性と総合力の間で感じた葛藤についてお届けしました。
次回は「結婚・出産・子育ての中で、キャリアを考える余裕すら持てなかった時期」について伺います。
番組では、文章だけでは伝わりきらない空気感や声の温度も、そのままお届けしています。ぜひSpotifyで、さくらさんの生の声もお聞きください。
エピソードはこちらです:Spotify
- 番組名
- わたしのキャリア編集室
― 女性医師の働き方ラジオ ―
- 配信先
- Spotify
- DJ紹介
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Tara恵(タラ・恵)
ポッドキャストのDJ・聞き手。インド在住。
女性医師一人ひとりの働き方や人生の転機に寄り添い、その言葉を丁寧に届けています。