拒絶反応とは

拒絶反応とは、臓器移植などの際に、移植された組織を生体が排除しようとする反応のことです。ヒトの体は外から入ってきた異物を非自己と認識して排除する、免疫機能を有しています。移植臓器に対する拒絶反応も、この免疫反応によるものです。
拒絶反応は、移植後24時間以内に起こるもの(超急性拒絶)、1週間~3か月程度の間に起こるもの(急性拒絶)、それ以上の期間を経て起こるもの(慢性拒絶)に分類することができます。いずれの場合も、その管理に失敗すると、移植臓器が機能を喪失し、レシピエントの生命に危険が及ぶことになります。拒絶反応のコントロールには免疫抑制剤が用いられます。
拒絶反応が起こるかどうか、その程度は、ドナーとレシピエントの血液型、HLA(ヒト白血球抗原/組織適合抗原)型の相性によるといわれています。A、B、O、ABの血液型については、これが合っていることが望ましいのですが、輸血できる組み合わせであれば移植が行えるとされています。HLAは、白血球の血液型に相当するもので、非自己を見分けるに際して主な役割を果たしています。HLAの有する膨大なパターンのうち、拒絶反応に最も関係するのは、HLA・A、HLA・B、HLA・DRと呼ばれるものです。ヒトでは、これら2つずつの組み合わせで計6種類になります。これらのパターンが完全に一致するのは、兄弟姉妹でも4人に1人、それ以外では50~1,000人に1人といわれています。

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