未婚化・晩婚化の傾向にある昨今、「生涯未婚率」と言われる50歳時点での未婚者の割合は年々上昇しています。
総務省が2012年に行った「就業構造基本調査」のデータをもとに算出された生涯未婚率は男性20.1%、女性10.6%で、男性の方が女性より2倍近く高いことがわかります。
ところが、職業を医師に限ってみると、男性医師の生涯未婚率は2.8%、女性医師の生涯未婚率は35.9%と、女性が10倍以上高くなっています。
なぜ女医の生涯未婚率はこれほど高いのでしょうか?
その理由を考えていきましょう。
「駆け出し」のタイミングで適齢期を迎える
晩婚化が進んでいる昨今とはいえ、一般的に女性の適齢期とされるのは20代前半から30歳前後。
女医にとってこの時期は、医学部を出て研修医として一人前の医師を目指す時期となります。
つまり、一般的に適齢期とされる時期とキャリア駆け出しの時期が重なるのです。
一人前の医師を目指して忙しい時期、仮に交際している男性がいたとしてもすぐに結婚に踏み切れない方も多いはずです。
その結果として、学生時代の恋愛が結婚につながりにくいという事情もあるようです。
結婚相手とのマッチングが難しい
女医として激務に追われる中、そもそも結婚相手となる男性との出会いがないという方も多いでしょう。
また、女医の多くは自分と同等以上の収入や社会的地位を結婚相手に求める傾向があり、結婚相手に求める条件が高くなりがち。これも結婚相手を見つけにくくしている理由だと言えそう。
一方で、男性側が女医の地位や収入に対して引け目や気おくれを感じてしまったり、「家事をやってくれなそう」などといったイメージを持ってしまったりで、女医を結婚相手として敬遠するケースも少なくないようです。
結婚への焦りが少ない
医師は高収入な職業。
女医は自分の収入だけで十分に生活していくことが可能です。
経済的な面で男性に頼って生きていく必要がないため、結婚を急ぐ必要がありません。
また、周囲の女医に未婚者が多いことも、結婚に対する焦りが生じにくい理由の一つ。
結婚を急がない結果、未婚のまま年齢を重ねる女医が多いという面もあると言えそうです。
以上、女医の生涯未婚率が高い理由として考えられるものをいくつかご紹介しました。
女医として仕事をしながら結婚も視野に入れるのであれば、こうした事情への対策についても十分に考えていくことをおすすめします。