花粉症とは
花粉症とは花粉によって生じるアレルギー疾患の総称です。花粉が鼻に入ったり、目の粘膜に付着したりすることによって生じるアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などを指します。花粉症を発症した患者は、目のかゆみや充血、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、喉のかゆみなどの症状に悩まされることになります。
厚生労働省の関わった全国調査によれば、花粉症患者は全国民のおよそ20%にものぼるとされています。また、原因となる花粉の約70%がスギ花粉だと推測されています。
ちなみに沖縄にはスギが生育しないのでスギによる花粉症はありません。このほかヒノキによる花粉症も比較的多く、とくにその花粉が多く飛ぶ4、5月は注意が必要です。
「鼻アレルギー診療ガイドライン」は、花粉症症状を軽症から最重症の4段階に分類しています。これに沿って適切な予防と治療を行うことで花粉症の悩みを和らげることができます。予防策としては、マスクやメガネ(花粉症対策用のものであることが望ましいです)で花粉の鼻や目への付着を避けることが重要になります。
治療は、アレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬やステロイド薬を点鼻・点眼する対症療法が中心になります。花粉の抽出液を少しずつ濃度を上げて長期間・数回に分けて注射し、花粉抗原に対する免疫をつける抗原特異的免疫療法も行われており、一定の成果を上げています。
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