カルチとは

カルチとは悪性腫瘍のことを指します。carcinomaから来たものと思われます。carcinomaは上皮性由来の癌腫を指す語で、非上皮性由来の肉腫はsarcomaですから、悪性腫瘍全体に「カルチ」をあてることは、用語法として正確でなはないとも言えます。しかし「カルチ」と言えば、癌腫だけでなく、肉腫も含む悪性腫瘍全体を指す語として用いられているようです。考えてみれば、一般にも「がん」と言えば癌腫のみならず悪性腫瘍全体を指しますから、それと同じことかもしれませんね。また、ドイツ語で肉腫を“krebs”と言いますが、ここから悪性腫瘍のことを「クレブス」と呼ぶこともあります。
カルチから派生して、良く使われる用語としては、例えば「マーゲンカルチ」があります。これは胃癌のことを指します。マーゲン(magen)とはドイツ語で胃のことで、カルチと同じように業界用語として良く使われる傾向があります。
また、医師がカルテなどに記入する際にカルチを「Ca」と略記することもあります。悪性腫瘍の診断や鑑別にあたって、腫瘍マーカーと呼ばれる臨床検査値が用いられますが、その中にはCA15-3、CA19-9、CA50、CA546、CA125など、CAのつくものが多数あります。しかしこれはカルチのCaではなく、Carbohydrate Antigen(糖鎖抗原)の頭文字をとったものです。

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